占いコラム|タロットカードの起源と歴史
2018年11月14日
今では、占いの定番で大人気のタロットカード。そんな身近にあるタロットカードの起源は謎に包まれています。今回は、そのタロットカードの起源と歴史を紐解いていきます。
占いの定番でもあるタロットカード占い。
今では大人気のタロットカードですが、その始まりはいつなのでしょうか?
今回は、その起源と歴史を追いました。
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タロットカードのはじまり
タロットカードの起源は諸説ありますが、どれも確固たる証拠が存在していないため、それを説明するのは、難しいです。
現存する最古のタロットカードは、15世紀(1400年代)前半のイタリアで、エステ家で用いられていたという記録があります。
ただ、その用途は不明で、占いで使われていたかどうかは分かっていません。
占いとして使われた記録が残っているのは、それから約300年後の18世紀です。
フランス・パリのエテイヤという占い師によって書かれた「タロットと呼ばれるカードのパックで楽しむ方法」と題されたタロット占いに関する4冊の本が出版されてから、本格的にタロット占いが広まっていきました。
さまざまな起源説
タロット占いの起源は、主に下記の説が言われています。
エジプト起源説
古くから言われている有名な説に「エジプト起源説」があります。
ただ、古代エジプトの記録に「タロット」を示すものはなく、タロットそのものも残っていません。
エジプト起源説は、18世紀のフランスの作家アントニオ・クール・ド・ジェブランが提唱したことが始まりだと言われています。
プロテスタントの牧師でもあったジェブランは、ふとしたきっかけでタロットカードと出会い、即座にこれを「失われた古代エジプトの象徴画本」と断定しました。この説が広く流布して現在まで生き残っています。
この時代、西洋人にとってまだエジプトは謎に満ちている神秘的な場所で、空前のエジプトブームが起きていました。
そんなときにそこに影響力のある作家のジェブランが自信満々に「エジプト起源」と断言したことが加わり、この説が定着してしまいました。
有名なロゼットストーンの発見もまだなく、ヒエログリフ(象形文字)も解読されていなかったこの時代、西洋人にとってエジプトというのは謎に満ちている神秘的な場所だったのです。
ユダヤ起源説
エジプト起源説と並んでよく語られているのがユダヤ起源説です。
この説は、19世紀の神秘思想家エリファス・レヴィによって提唱されました。
レヴィがユダヤ起源説を唱えたのは、タロットカードの22枚と、ヘブライ文字のアルファベットの22枚に共通点を見出したためで、これ以外の根拠は何もありません。
ですが、当時のフランスで多大な影響力を持っていたレヴィが提唱したことで、多くの人たちにこの説が受け入れられました。
レヴィは、タロットを本格的に魔術と結びつけたため、「近代西欧魔術の父」とも呼ばれ、文学史に残る作家たちにも大きな影響を与えました。
中国起源説
古代から中国にあった占いの「易」の「六十四掛」がタロットカードとなって西洋に伝わったとする説です。
ただ、タロットカードは78枚なので、六十四掛とは数が異なっています。
途中で数が変わったとしても、確信が持てる証拠がないため、中国起源説はまだ弱いと考えられています。
ジプシー起源説
インドからヨーロッパへ放浪の旅をしていたジプシーによって広まったという説です。
ただ、ジプシーたちが放浪していた時期とタロットカードが最初に発見された時期が異なることからこの説も可能性は低いと考えられています。
タロットの歴史
ヒストリカルタロット
(15世紀半ば〜18世紀後半)
タロットが誕生してゲーム用のツールとして主に使用されていた時代です。
タロットを使ったゲームは、15世紀末から16世紀にかけて、その発祥の地であるイタリアからフランス、さらにドイツ、スイスと中央ヨーロッパ各地へと広まり、多くの人々に親しまれました。
エソリテック・タロット
(18世紀末〜19世紀後半)
タロットが秘教化されていった時代で、エテイヤがタロット占いを確立した時期も重なり
ます。エテイヤは、ジェブランが書いた本から大きなインスピレーションを受けました。
レヴィもこの時代に活躍した人物です。
モダン・タロット
(19世紀末〜20世紀半ば)
レヴィの絶大な影響により、フランスやイギリスのオカルティストたちがそれぞれのタロ
ットの秘教化を進めて行った時代です。秘教化されたタロットをベースに、よりモダンな
表現へと前進させていきました。
トランスフォーメーション・タロット
(20世紀半ば〜)
モダン・タロットの終わりの時期と重なります。
タロットが伝統的な図像や秘教的なものに囚われることがなくなった結果、新奇で多様なデザインが生み出されていきました。
特にタロットの大きなトランスフォーメーションが起こるのは、ニューエイジ・ムーヴメントと結びつくことになった1970年代以降です。
日本でも1970年代頃からタロットカードに関する本が出版されるようになり、広く知れ渡るようになりました。
占いが誰にとっても身近なものになり、人々の日常に馴染んでいったのが今日にいたります。
まとめ
タロットカードが占いとして利用されるようになった歴史は意外と浅いですが、その的中率が人気を呼び、瞬く間に占いとしての確固たる地位を築きました。
気になることがあれば、すぐに占えるツールなので、ぜひ信頼できる占い師を見つけて占ってもらってくださいね。
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