風水の歴史と起源
2019年4月14日
ドクター・コパさんを筆頭に、直居ユミリさんの〝ユミリー風水〟など、少しまえに風水ブームが起こってからも、現在風水熱はおさまることなく、書店にいけば何冊か、風水本は常備されてあります。
どこに何を置けばいいとか、方角によってラッキーカラーがちがうなどの漠然としたイメージはあっても、肝心の、「風水」そのものの歴史は知らない方が多いかも。
筆者と一緒に、風水はなぜどこで、どのようにして起こったのか?
より深く知って、ぜひともご加護にあやかりましょう。
風水の起源
さっそく『起源とは!』と格好良く説明していきたいのですが、筆者の悪い予感が的中し、
「風水」とは非常に複雑なものであり、どれをもってして結局「風水の起源」というのか、というとすごくあいまいなものになってしまいます。
占いでは『家相』を気にされる方も多いですよね。
あれも一種の風水です。
そして、かの安倍晴明が京の都を地形で判断してつくったという話、あれもやっぱり「風水」に関係しておりまして・・・。
予想どおり、なんだかキリがないもの、目途が立たないような気もする・・・と思ったら、
どうやらその原因がわかりました。
もともとが、『卜』卦だったようです。
殷の時代から
調べたところでは、中国は殷の時代から、そもそも「ここにこの建物を建ててよいか?」と
亀甲占いをしていたという形跡があるそうです。
亀甲占いとは?
古代中国などで行われた卜術のこと。
亀の甲羅を焼き、そのヒビの形状等によって吉凶を決める。
殷の時代って・・・
確か、中国でも最古の王朝で、昔すぎて遺物からの痕跡が確認できるぎりぎりの時代ですね。
気が遠くなりそうです。
しかも、もとが卜占だと、理論がやはり少し難しくなってしまいます。
偶発性を基礎にしているので、統計とは別に一定の意味合いを凝縮するのは難しいですね。
ですが確かにいまも使われている考え方で、後述するように現代を生きる私たちもこの恩恵を受けている可能性があるのです。
そしてそれには現代の私たちでも気にして、思わず信じてしまいそうなとても永く、ゆっくりと熟成された『学問』ともとれる思想のようなのです。
陰陽五行説とあわさる
しかし戦国時代になってくると、〝木火土金水〟で知られる陰陽五行が形成されます。
この五行では、方角も示す場合があります。
東―木(色は青)
火―南(色は赤)
金―西(色は白)
そして土―中央(色は黄)
です。
そして中国には四神といって、各方角に守り神がいます。
東に青龍
南に朱雀
西に白虎
です。
陰陽五行と深いつながりがあります。
これも風水と深く関係するという学者さんが多いようです。
はじめに、安倍晴明が風水をつかったと書きましたが、それは京の都のことです。
北に山があり、 東には川があり、 南は平野で 西に道があると吉相
というのは風水で実際にあります。
ちなみに、日本に導入されたのは奈良、飛鳥時代で、大阪城や東京の都市全体、そして皇居なんかもすべて風水の理にかなっているという説が有力だそうです。
『地理学』と判断されるように
卜占から始まったにしては、なぜこんなに理論がはっきりしているのでしょうか?
これはおそらくですが、
戦国時代あたりに、
「住みやすく、また仕掛けやすい」
と、どんどん学習していった成果だと思うのです。
実際、そういっている学者さんもたくさんいます。
いつからか、この成果は立派な「地理学」となっていたのです。
「風水」の根幹とは?
これはたいへんシンプルで、
「気は風によって運ばれ、水で止まる」
という考え方です。
『気』の流れで土地やその空間を調節しようとすることで、ポイントがあります。
『龍脈』や『龍穴』を塞がす、霊的に神聖な空間の流れを上手に利用することです。
これらは『家相』や『墓相』という言葉でなくとも、いまの私たちの身近にあります。
現代につがれる『龍脈』
さて日本で、最近「パワースポット」という言葉が流行し、占いやスピリチュアルに興味がある方はすでにご存知と思います。
これが、いわゆる『龍脈』や『龍穴』だろうという霊能力者さんなんかもいらっしゃいます。
もちろん、パワースポットと呼ばれるものすべてとは限らないそうですが。
古来から日本でも、「霊道」と呼ばれて〝神さまや霊(人間以外のもの)の通る道〟いる空間があるようですから、これも同じようなものかな、と思います。
そこを塞ぐと、よくないとか。
ここから詳しいことはさすがに、霊能力者さんたちの範疇ですよね。
筆者には感じることはできません。
おわりに
とても複雑で、でもいまも私たちの生活のそばで確かに息づいている『風水』。
日本人も、とても「気」を気にする人種かと私も思います。
〝元気〟だとか、〝気が弱い〟だとか、〝気疲れする〟だとか・・・。
そういう部分もあって、日本人の気質に合って、いまでも栄えるのかもしれませんね。