トートタロットは当たる!?
2020年1月19日
トートタロットは、アレイスター・クロウリーが考案し、画家レディ・フリーダ・ハリスによって描かれ、古代ギリシアの知恵と魔術の神トートにちなんで名付けられました。伝統的な秘儀に精通した熟練の魔術師クロウリーが監修したトートタロットをご紹介致します。
トートタロットは通常のタロットとどう違うの?
トートタロットとは
伝統的な中世のタロットに基づいていますが、クロウリーは、自分の持つ魔術的な知識をカードに注ぎました。彼は世界中を旅し、博学で豊富な知識を持ち、熟練の魔術師でもありました。
トートタロットには、絵の意味を理解するための鍵となる、カバラ生命の樹、占星術、錬金術、神話、易、数秘術、ジオマンシーなどの象徴が盛り込まれています。
図像は他のタロットと異なる部分が多く、神話、伝承の中のモチーフが描かれ、クロウリーの魔術的思想と世界観が表現されています。その為、それらの知識がないと非常に難解で、マニアックなカードです。
他のタロットとの大きな違い
・コートカードの構成
・カードの名称
・小アルカナのデザイン
コートカードの構成上の注意点
ウエイト版タロットと比べてみると、以下のように違います。
トートにはキングがないということで、混乱しやすいので注意です。
ウエイト版 | トート版 |
キング(王) | ナイト(騎士) |
クイーン(女王) | クイーン(女王) |
ナイト(騎士) | プリンス(王子) |
ペイジ(小姓) | プリンセス(王女) |
火、水、空気、土
カードの名称の変更
大アルカナは「家」ないし「鍵」を意味する「アテュ」と呼ばれます。22枚
ウエイト版 | トート版 |
魔術師(The Magician) | 魔術師(Magus) |
正義 | 調整 |
運命の輪 | 運命 |
力 | 欲望 |
節制 | 技 |
世界 | 宇宙 |
審判 | 永劫 |
小アルカナは「スモールカード」と呼ばれます。56枚。
カードの概念を抽象化し、それを象徴するたくさんのシンボルが散りばめられています。カードに名前がついています。絵をじっくり見ることが大切です。
トートタロットの誕生
クロウリーが所属していたゴールデン・ドーン(黄金の夜明け団。1888年にイギリスで設立された西洋神秘魔術の秘密結社)の秘儀が元となっています。
クロウリーは、1875年10月12日生まれ。イギリスのウォリックシャー州リーミントン。1898年11月、ロンドンで黄金の夜明け団のイニシエーションを申し出ます。
1904年4月8日、9日、10日、クロウリーは、エジプトのカイロで妻と共に、霊的な存在である「エイワス」と名乗る霊的存在とコンタクトを取り、重要な予言を聞いたのです。
そのとき受け取ったメッセージが「法の書」という書物となりました。「法の書」には、クロウリーの思想の中枢となるセレマ(テレマ)の基本原理が描かれています。セレマ(テレマ)は、「意思」を意味します。
クロウリーによれば、1904年5月20日、ホルスが死にゆく神オシリスの霊的世界が終わり、あらたなホルスの時代(Aeon)にとって代わられた。時代の変化は、人間の意志の高められた変容の結果であると。
エジプトの神の名で時代を3つに区切る
●イシスの時代
獅子座の時代(前10996から前8830年)。
母なる神。大地。
●オシリスの時代
魚座の時代(前166から2000年まで)。
生と死を繰り返す太陽。父なる神。
●ホルスの時代
伝統的なタロットの絵はオシリスの時代に属するものである。
ウエイト版タロットで「審判」のカードは、最後の審判でキリストが復活することの神秘を表現。一方、クロウリーの解釈では、このテーマは「オシリスの時代」、つまり「犠牲の時代」の終了を示しています。
そして、トートタロットの「20.永劫(アイオーン)」は、「ホルスの時代(アイオーン)」に近づいていることを象徴し、カードの意味は「新しい誕生」や「未来が広がる可能性」を表しています。
トートタロットの出版
フリーダ・ハリスが1938年から1943年の間、5年にも渡って絵を描き完成しました。1944年、200部限定で「トートの書」が出版されました。カードのデザインが一般的に公開されることとなりました。
しかし、その本の中でもカラーで見ることができたのは8枚のみ。その中の一枚は裏側の模様。そのほかは白黒でした。フルカラーのカードとして最初に出版されたのは、1969年にLlwelynが出版。
魔術とは?
「魔術とは、意思にしたがって変化を起こす科学であり、業である」
(アレイスター・クロウリー)
われわれは、ただ周囲の状況に振りまわされ、運命に押し流されるだけの受身ではなく、われわれは現実を創造できる、ということ。
自分が変われば周囲の現実が変わる、ということを表しています。
トートタロットの効果的な使用方法
カードの浄化
・カードを入手したら、一晩祭壇か、家の中の一番高いところに安置する。
・手を洗う。
・浄化の場を準備する。(部屋の掃除をし、お香やセージ、アロマを香らせ、テーブルを清め、厚めのタロットクロスを敷く)
・目を瞑って、ゆっくりと深呼吸をする。
・儀式に集中できるよう、意識を整える。(気がかりなことは箱を思い浮かべ、その中にしまっておく)
・意識を自分の中心に置き、自分をからっぽにして、「今ここ」にフォーカスする。
・タロットカードを取り出す。
・「私は宇宙の源と繋がっています」と宣言する。
・「タロットの神様の力を借りて、このカードに力を与えます」と言って、カードに光が降り注がれ、カードがエネルギーで満ちてくるのをイメージする。
・「私は、このカードを役立てることができるよう最善を尽くすことを誓います」と宣言する。カードと自分につながりができるようイメージする。
・カードの神様に祝福をお願いする。
・カードをお香やセージの煙にくぐらせて、浄化する。自分自身も穢れを落とし浄化する。一枚ずつ浄化する。このときに無心になるといい。
・カードと自分の間に中立、ニュートラルな関係を確立する。
・全部のカードを煙にくぐらせ、感謝の気持ちとともに浄化を終了する。
トートタロットはなぜ当たるの!?
トートタロットの神様が導いて教えてくれるからです。ですから、当たる精度を高めるコツは、トートタロットの神様と仲良くなることです。そして、叡智のデータベースのようなものである「ソフィア」と繋がることです。
タロットは、とにかく使うことでインスピレーションがさえてきます。いつも手元に置いて、毎日あらゆるテーマでカードリーディングしていくことは、神様とコミュニケーションをとることであり、仲良くなり、深いレベルで人生の気づきが自然にもたらされます。
カードと信頼関係を保ちながら、得られた洞察や気づきにより、行動を起こし、成功体験を積んでいきます。
論理的な思考回路を使わないで知る能力が直感で、虫の知らせ、予感、洞察やひらめきなどがそれにあたります。
湧き上がる衝動、ある種の感覚に対して意識的になりましょう。気づきを持てば、起こることの結果を変えることが可能なのです。新しい次元が開かれていくでしょう。